筆者は、大学卒業後、ローカル新聞社に入社。その後、大学院博士課程を終了し、現在、島根県立大学准教授。
(関連主著)
関係人口をつくる 2017年 事例中心
関係人口の社会学 2021年 博士論文をもとにした学術書
関係人口の社会学 2021年 博士論文をもとにした学術書
(内容)
p.9 関係人口とは交流人口と定住人口の中間
交流人口:短期的に訪問する
関係人口:継続的に関心を持ち、関与するうよそ者
定住人口:長期的に居住する
ここで、関係人口は、現地を訪問することを意味しないことに留意。
筆者は期間の長短で区分しているようである。
交流人口:短期的に訪問する
関係人口:継続的に関心を持ち、関与するうよそ者
定住人口:長期的に居住する
ここで、関係人口は、現地を訪問することを意味しないことに留意。
筆者は期間の長短で区分しているようである。
p.201 関係人口が人口減少社会の希望になりうると考えている。
関係人口は、地域間で人材を共有(シェア)していると考えることができる。関係人口と地域の協働で課題が解決し、主体も増える好循環が生まれる可能性を繰り返し述べてきた。
(感想・コメント)
この手のはやりものの研究では、継続的研究が望まれる。事例中心主義の問題点は、中長期にわたる定点観測がなされていない場合があるということだ。筆者は多くの事例をあげているが、これらをすべて10年、20年、30年、50年(さらにはそれ以上)にわたって地域がどう変化してきたのか、時代の証言者になる覚悟が必要だと思う。
筆者は島根県出身で島根県在住らしいので、少なくとも島根県の事例については継続して研究されると思うし、場合によっては、主体的に地元への働きかけも行えるので、この先が楽しみではある。
実際、私が本当に読みたいのは、筆者が主体的にかかわった事例とその定点観測である。
同時に、読者たる我々も筆者の定点観測が必要だということだ。(知識を得るために読書するのだが、気になる著者(研究者)の定点観測もいいと思う。これは筆者が本物かどうか見極めたいということでもある。)