太郎の日本紀行三部作/『日本再発見』『沖縄文化論』『神秘日本』 ……「韓国発見」(のちに『美の世界旅行』所収) p.93
大室幹雄『ふくろうと蝸牛』
太郎は
沖縄・日本をひっくるめて、この文化は東洋文化ではないということだ。地理的にはアジアだが、アジア大陸の運命はしょっていない。むしろ太平洋の島嶼文化と考えるべきである。 p.281
太郎は
文化とは何だろう。土地の風土によって盛りあがり崩れる岩石や、その養分と空気を吸って生い育つ植物のような、根をはったものが本当だと考える。...その土壌とは、民衆の生活以外にはない。 p.285
太郎は
日本の文化は、北方系と南方系の二つの複合ですよ。p.359
日本は複合的多層構造だ。東北には西南日本とはまったく異質の自然と文化があり、また南西諸島にひろがりはさらに豊かなヴァリエーションだ。朝鮮半島とのつながりも明らかにわれわれの伝統のうちなのである。もっと、ひろびろと過去の日本、そして現在のわれわれの本来のありようを眺めわたしてみたい。p.360
赤坂
北方シャーマニズムへの強い関心と、石積みの聖所にまつわる文化の系譜にたいする執着とは、あきらかに「北のアジア」が半島を経由して、弧状なす列島に流れこむ文化の道を浮き彫りにすることをめざしていた。p.362-363
☆ 岡本太郎の文化へのまなざしは、私が歴史(学校で習った)へのまなざしと一緒である。
■ 書籍情報入手先 ★★★☆☆
『松岡正剛の書棚』 第6巻(5) 中央公論新社 2010.7
■ 所在
県立 8F郷土資料A387ア 市立723ア
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