結構、おもしろい本。西欧の地下水脈とも言うべき、「十字軍の思想」。
p.9 ビンラディンは、アメリカを新十字軍とみなして、ジハードを呼びかけている。
p.23 異教徒を殺害・追放・または同質化するのは、キリスト教的聖戦の特質
十字軍の位置づけは当初、防衛的性格だったが、次第に、征服へと拡大した。
p.132 ルターの後継者は、聖戦としての十字軍の思想を受け継ぎ、ピューリタニズムが引き継ぎ、アメリカで展開される。
p.180 セイレムの魔女裁判。アーサー・ミラー「るつぼ」
p.206 スコット「アイヴァンホー」「十字軍戦士の物語」で十字軍をロマン化。p.209 解放されたエルサレム
p.220 アイゼンハワー、ケンディ、ブッシュは善悪二元論
p.224 9.11以降「レフトビハインド」がはやった。
p.233 「エレミアの嘆き」The American Jeremidad はアメリカ文学史では常識だった。
■ 書籍情報入手先 ★☆☆☆☆
『新書365冊』 第6章 歴史・文学・ことば More 宮崎哲弥 2006.10
■ 所在
7FS230.4ヤ
(参考文献)
タート 十字軍
クレベール ミレニアムの歴史
ペルヌー 十字軍の男たち
ミラー ウィルダネスへの使命
荒井政美 オスマンvsヨーロッパ
上山安敏ほか 魔女狩りと悪魔学
加藤博 イスラム世界論
木村豊 十字軍(岩波講座 世界歴史10)1970
橋口倫介 十字軍騎士団
八塚春児 十字軍(岩波講座 世界歴史8) 1998
渡辺金一 コンスタンティノープル千年:革命劇場
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