角幡唯介の『雪男は向こうからやって来た』(集英社)を読んだせいで、高校生のときを思い出した。
山岳部だったが、体力がなくて、いつもへばっていた。
で、山登りの時の団体行動をパーティと呼ぶ。
高校生なので、厳冬期の登山は禁止されているのだが、冬、春は登るので、雪の上をかんじきで歩くのはあたりまえで、吹雪くこともある。
吹雪くと、ロープの輪の中で集団で歩くのだが、先頭と最後尾が重要になる。このときは、パーティを実感する。
また、新雪が積もっているときは、先頭が雪を踏み固めるのだが、これをラッセルという(ラッセル車のラッセル)。
これが一番疲れるので、交替でやる。
吹雪で道に迷わないように、細い竹にてっぺんに赤い布をつけたのを、道々立てて、歩くこともある。冬でも霧ならなんとかわかるが、吹雪だと見えなくなってしまうこともある。
こんな時、リーダーの判断いかんで、パーティが遭難したり、死ぬことになるかもしれないのだ。
僕のリーダー論はこんな経験に強く影響されている。
強いリーダーシップなぞは全く不要で、メンバーを遭難させないような、判断を下せればいいのだ。
リーダーがそうでないならば、自己責任で単独行動が最も良い。
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