p.15 本書は『皇居前広場』(光文社新書、増補版はちくま学芸文庫)で提唱した空間政治学を団地に適用した試みといえるかもしれない。
p.17 本書は、『団地の時代』(新潮選書)の発展版であり、『レッドアローとスターハウス』とともに、団地に40年以上にわたって住み続けた個人的体験を掘り下げ、政治思想史の「水脈」を探るもの。
p.267 各団地での自治会や居住地組織の多様な活動は、「地域自治」の意識を目覚めさせるとともに、プライベートな空間の集合体である団地と社会主義の親和性をあぶり出した。それが「私生活主義」へと大きく傾くのは、エレベーター付きの高層棟が主流となり、ニュータウン(自家用車の利用が前提)の時代が本格的に訪れる70年代になってからだ。
☆日本の団地が特にソ連・ソ連圏の団地の影響(?)が語られているが、社会主義国で団地が普及している理由のひとつに、寒い地域では熱利用等の観点から、団地の方が効率的であることがあげられると思う。また、もうひとつ注意を換気しておきたいのが、日本風に広い敷地にアパートがぽつぽつ立つ団地もあるが、ヨーロッパに行くと、ブロックの回りを隙間なくアパートが構成して、中が庭になっている形態もある。
■ 書籍情報入手先 ★☆☆☆☆
『新聞書評(2012.9 - 12)』 2012/10/21 読売新聞
『中央公論 平成24年総目次』 著者に聞く
■ 所在
県立 市立365ハ
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