梅棹忠夫と聞くと、「知的生産の技術」を思い出す。これは、高校の国語の教科書に載っていたもので、後に、本を購入した。中でも、京大型カード(B6版)の利用には感銘を受けたものだ。大学の友人と一緒に、B6サイズのカードを作ってもらったことがある。もっとも、ほとんど利用しなかった。
本書は、「最後の弟子」による「生涯探検家」たる師匠の生涯を記したものである。
われわれも、現代史の目撃者であり、探検家でもあると思う。
p.20 三高時代、発見の手帳をつけだした。ダ・ヴィンチを主人公とした小説「神々の復活」がきっかけ。
p.22 発見の手帳には、ちゃんとした文章でかく。たゆまずつづけたことで、観察を正確にし、思考を精密にするうえで、非常によい訓練であった。
p.95 梅棹サロン:自宅を毎週金曜日の夜開放し、自由に語り合う私的な集まり
p.116 スケッチ:写真では細部の構造がわからない。目で見て、構造を確かめて、図に書くのだから、よくわかる。
p.134 季刊人類学:新人が自由に発表できるような新しいタイプの学術雑誌。
p.146- 現地で学べば、語学は1か月でいちおうはものになる。一日300語覚える。
p.149 言語の習得は、民族学的調査をおこなつための道具であり、先進文化を導入するためのとりいれ口ではない。
p.158 パソコン上でこねざ法を愛用している。思いつくまま内容を書き連ね、切ったり貼ったりして文章を書く。
p.174 博士号は研究者にとっての運転免許である。
p.176 1年間に1000枚は書け。
p.195 著作集は、関連ある著作物を編集して、かきおろし部分をくわえて、一冊のまとまりのある本にしようとした。
p.204 最後の著書は「山をたのしむ」
■ 書籍情報入手先 ★☆☆☆☆
『新聞書評(2013.1-)』 2013/2/4 朝日新聞 1/13 読売新聞
■ 所在
県立 7FS289.1ウ 市立(移動車) 大学文庫080.C64.2194
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