2025年10月22日水曜日

【書籍】 小泉悠 『情報分析力』 祥伝社 2024年10月

 (所在) 県立 市立002コ

○断片的な情報の体系化

twitter投稿をシベリア鉄道、戦車、SNSといったキーワードと年月日でタグ付けしておくと、ロシア軍の侵攻状況があるていどわかる。位置情報もタグ付け。

○文献

1.分析対象について母国語の書籍を読む
外務省で言われたのは、ロシアに関する日本語で書かれた本はすべて読め。(日本語で書かれたものは一番速く読めるし頭に入る)
2.情報分析対象を広い構図で捉える
政治・経済・歴史など分析対象の背景を広く理解する
3.分析対象が「今の姿」にどのようにして辿り着いたかを知る
ロシアなら現在から40年前(冷戦終結の少し前)まだ遡る
☆お勧め:論文1本か研究書の1章分を毎日読むことをノルマとする

○コア情報処理装置作りのコツ

1.文献が参照している資料を芋蔓式に読む
2.専門家の論文からデータ解釈の知見を得る
3.体系化する(タグ付けなど)
4.人に聞く(分析方法、オタク的に詳しい分野など)
5.経験値を貯める(足で稼ぐ、定点観測など)
☆コア情報についての先行研究は具体的な情報を得るためでなく、(これは公刊資料を含む生情報として自分で取る)、分析に関する考え方を拝借するために読む
・一般論の後に、具体的な各論を語れるかどうかで情報分析の優劣を分ける。

○情報をまとめる

1.情報をまず図表やグラフにしてみる
2.仮説を立てる(口に出す、文章に書く)
3.ハードウェア おおかな画面のパソコンと大きな追加モニターを机の上におく。(追加モニターには図表全体を置いて、メインのモニターにはワープロを置く。)。書見台を買う
4.文章の「迷宮」から抜け出すコツ
4.1 組み換える(パートの前後を入れ換えるなどして、わかりやすい理論構造を考える)
4.1 時間をおいて見直す
4.3 やり直す 迷宮化した文章からの部分も使いつつ、更地から書き直してみる
5.情報資料としての体裁を整える
・要約をつける。
・キーワードに下線。
・見出しをつけ、それぞれのパートの冒頭だけ読めば各パートの中身が大体わかるようにしておく。
・グラフをつける
・わかりやすい言葉を使う
6.継続的なアウトプットで自分を鍛える
・学会の特集論文とか雑誌の記事は修行だと思って受ける。
・毎週メールマガジンを書く(有料、月曜日)
7.ヘンな専門家を見分ける
8.文学を読む
ソローキン 親衛隊士の日
ドストエフスキー
アニメ エヴァンゲリオン

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