2010年1月23日土曜日

【書籍】 石川達夫 『マサリクとチェコの精神 アイデンティティと自律性を求めて』 成文社 1995.5

著者は、東大ロシア語専攻し、プラハ・カレル大学に留学している。当時はチェコ語の文献が入手できない状況であったという。
チェコの歴史を見ると、中世における宗教改革(教会の権威への反発)の結果、チェコ人の独立が壊滅状態となった。マサリクの時代には、知識人はドイツ語で、チェコ語は農民だけだったという。
マサリクは、まさにチェコ民族とは何かを問うことからはじめたのである。
しかも、最初の論文が自殺論であるのも興味深いし、共産主義、社会主義、マルクス主義批判も行っているのも興味深い。
さて、日本民族は単一の民族ではないとしたら、どのように考えていったらよいであろうか。

■ 書籍情報入手先   ★★★☆☆
  『打ちのめされるようなすごい本』  米原万里 2006.10
■ 所在
  県立

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