2011年4月14日木曜日

【書籍】 伊東乾 『さよなら、サイレント・ネイビー 地下鉄に乗った同級生』 集英社 2006.11

地下鉄サリン事件の実行犯となった同級生、豊田亨。

p.190
豊田に協力してもらって「再発防止カリキュラム」を作り、毎年300~400人ほどの学生を指導している。
p.302
1970年代、あるアメリカの社会評論家は「マインドコントロールは原爆よりもずっと恐ろしい」と指摘したという。
20世紀という100年間、マスメディアの登場と共に、人類は常に大衆操作とマインドコントロールの脅威のもとにあった。
p.318
海軍には「サイレント・ネイビー」という言葉がある。あれこれ政治に口出しする陸軍と違い、海軍は黙って任務を遂行し、失敗してもあれこれ言い訳せずに黙って責任を取る。
p.319
ひとりひとりが「サイレント・ネイビー」に訣別しなければならない
p.324
井筒は、ユダヤ系ドイツの科学哲学者カール・ポパーの言葉を引きながら「イスラームという他者を理解することの重要性」を強調する。
p.346
決して許されてはならない、あのような行為を、二度と繰り返さないために、私たちはケジメをつけて、別れを告げなければならない。
そのために、無言のうちに事態を繰り返す「サイレント・ネイビー」の、一見「潔い」姿勢にも、私たちはもうひとつの別れを告げる必要があると思うのだ。黙って責任を取り、あとに同じ過ちを繰り返させるという、「義挙」と誤解させる潔い沈黙への別れを。

所在    ★★☆☆☆
  県 7F壁916イ 市立916イ

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