2013年2月15日金曜日

【書籍】 宮崎学 『「自己啓発病」社会』 祥伝社新書 2012.2


自助論は抄訳であり、全訳を読まないと著者の主張はわからない。

p.64 全訳は中村正直訳で「西国立志編」(講談社学術文庫)
p.74 スマイルズの自伝は 鶴田賢次 「自助論の著者・スマイルズ翁の自伝」(国会デジタル版)
p.92 明治政府は、藩閥政府といわれるが、実務に当たる中堅・下級官僚層は、むしろ旧幕深層を中心に構成されていた。
p.122 渡辺京二「逝きし世の面影」平凡社を読むと、徳川幕府時代は、民は圧政に苦しめられていたわけではない。
p.126 自助論でスマイルズの目標は「自助」によってもたらされる「利他」であり「共助」。
p.167 日経BP関連会社によるアンケート「3月11日(震災)以降の日本社会の価値観やものの考え方の変化」(日経ビジネスonline 2011.9.27)。持ち家を資産ではなく、リスクとみなす傾向。
p.199 週刊東洋経済 2011.11.26 「さらば!スキルアップ教」で教養本170冊を紹介。
p.212 藤井聡 なぜ正直者は得をするのか 幻冬舎新書
p.220 自助が成り立つ社会は、個人個人の自助が相互的に働いて相互扶助が成り立つ社会。

☆思ったより、読み応えのある本。

■ 書籍情報入手先   ★☆☆☆☆
  『新聞書評(2012年総括)』 朝日新聞 5.柄谷行人
所在
  7FS159ミ

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