2013年3月15日金曜日

【書籍】 茂木健一郎 黛まどか 『俳句脳 発想、ひらめき、美意識』 角川oneテーマ21 2008.8


俳句の見方、つくる過程(苦しみと愉しみ)について解説があり、面白い本。
p.75,76 俳句を切るとは 古池やの「や」で切ることで、まず古色蒼然とした古池をイメージする。次に実際の古池に蛙が飛び込む。まさにダブルイメージ
p.107 寺田寅彦は「俳句の修行は日本次固有の民族的精神の習得である」。先人たちの喜怒哀楽、美意識、情趣、哲学、思想、信仰などが、季節とともにあり、それらは共通認識であり、それを担っているのが季語。
p.109 共通概念を「季語の本位、本情」という。梅、桜、朧月、蛍、時雨といった言葉を聽くだけで、心に浮かぶ共通の情景や情趣がある。俳句はこの季語の本意を利用するから、17音でも成立する。
p.123 俳句とは、既成の定義とルールを踏まえた上で、「生命(自然)への挨拶」であると思っている。
p.151 友人は薄紅葉という言葉を知らなかったので、「全然紅葉していない」としか見えてなかった。
☆ 青森には、「春紅葉」という言葉がある。この言葉を知ってから、春の山の芽吹き、冬の枯れ木が見えるようになった。

■ 書籍情報入手先   ★☆☆☆☆
  『日本語力をつける文章読本』 第2部第12番 2012.8
■ 所在
  7FS911.3マ 市立911.3マ

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