テレビの制作サイドからの問題提起。
欧米では、ドキュメンタリーとは事実の撮影または事実なかつ正当な再構成、とされており、再構成が日本での「再現」に相当するという。
再現には、第3者のほか、本人による場合もある。BBCでは、事実の意味され伝われば、どう記録されたかは問わないという考え方という。
筆者はやらせ問題を検証したあげく、最後には、
・伝えたいことがあれば、最善の方法を考えるのが作り手の原点であり、世界と向きあうことが肝心
としている。
映像の制約から「再現」が必要な理由もわかるが、むしろ、ここまでくると、映像が事実かどうかよりも、作り手の意図とか、視聴者がどう受け止めてしまうかという観点からの批評・批判とならざるを得ないと思う。
もっとはっきり言うと、受け手への迎合かどうかわからないが、特に日々の報道が、勧善懲悪的な余りにもシンプルな枠組みに落とし込んでいるのに、唖然とすること頻りである。
■ 書籍情報入手先 ★★★☆☆
『打ちのめされるようなすごい本』 米原万里 2006.10
『新書365冊』 第13章 メディア More 宮崎哲弥 2006.10
■ 所在
7FS699.8コ
0 件のコメント:
コメントを投稿