若い人向けに書かれた哲学についての書物。
宗教、科学との違いについても触れている。
科学は「いかに」には答えるが「なぜ」には答えないという。
よくわかる。万有引力の法則を見ても、なぜ、遠隔で力が働くかは答えない、遠隔でどのような力が働いているかを答える。
宇宙の始まりのような問いを究極の問いといい、仏陀は無駄とした。カントは回答不能な問いとしたようだ。
始まるがあるしても、ないにしても、疑問はつきることがない。やはり、問い立てが正しくないのかもしれない。
ただ、この本では、神話について深く触れていないのが残念。
また、ぼくが認識するから世界がある、といった思想を紹介しているが、あまり好きではない。
「地球にやさしい」という標語と同じうさんくささを感じてしまう。
あなたやぼくがいなくても、世界はあったし、これからもあるのだ。
と思うのである。
■ 書籍情報入手先
知的複眼思考法 推薦図書 2/10
■ 所在
市民図書館 8F人文104ニ
0 件のコメント:
コメントを投稿