思ったよりまともな本。
p.134
感染したひと:大学4年生まで廣松渉、それ以降は小室直樹、チョムスキー
p.200
歴史を参照する:歴史にifを持ち込むこと。かつて同じような状況で、別の選択をしていたら、どうなった?。そうすることで賢明な戦略的行動がとれるようになる。
<歴史>を参照する:ぼくたちが賢明な戦略的行動を取った程度のことではどうにも変わらない<歴史>の「流れ」を見極め、「流れ」に自分を位置づけて、1コマのエピソードにすぎない自分を位置づけて、1コマのエピソードにすぎない自分を受け入れ、かつ<歴史>に勇気をもらうこと。
歴史の「流れ」は見えても、<歴史>の「流れ」は見えない。周囲に展開する、見える「流れ」をよく観察し、賢明にふるまうように心がけるのがいい。でも、その程度じゃどうにもならない、見えない「流れ」があることも、心得ておくといい。すると、ときおり、見えない「流れ」が見えたように感じられる瞬間が訪れるだろう。
p.203 ソーシャルデザインの難しさ
社会をデザインするとは「いま」の時点で「未来」を先取りすること。ここに難しさがある。
p.207 BOOK&MOVIEガイド
華氏451度 レイ・ブラッドベリ
スーパー・カンヌ バラード
地球幼年期の終わり クラーク
第四間氷期 他人の顔 阿部公房
未来惑星ザルドス 1974年の映画
風の谷のナウシカ
THX-1138 1970製作の映画v
p.230-231 用語集ーこの本をより深く読むためのノート
1.<自分>と<他人>
「自由」・「承認」・「尊厳」
●「試行錯誤」(「自由」)を他者が認めてくれて(「承認」)、「失敗しても大丈夫」感をいだける(「尊厳」)
2.<社会>と<ルール>
「行為功利主義」:どんな「行為」をすれば、人々が幸せになる(=功利)か
「規則功利主義」:どんな「規則」が、人々を幸せにするか
●「規則功利主義」で考えなくてはいけないが、それをできる「エリート」の育成が必要
3.<こころ>と<からだ>
「期待水準」:現実に何ができるのか
「願望水準」:自分が心の奥底で何を望んでいるのか
●「期待水準」と「願望水準」をわける、複素数的恋愛を!
4.<理想>と<現実>
「近代過渡期」:「いい学校・いい会社・いい人生」が通用した
「近代成熟期」:何が幸せかは人はそれぞれ
●「これさえあれば自分は幸せ」と思えるものをつかんでいく
5.<本物>と<ニセ物>
「感染動機」:「自分もこういうスゴイ人になってみたい」と思うこと
●「競争動機」や「理解動機」でものを学ぶより、知識が血肉化する
6.<生>と<死>
<世界>:ありとあらゆるものの全体
<社会>:コミュニケーション可能なものの全体(今日では人間界)
●<社会>に関わって生きてきたこと自体を福音だと感じながらも、<世界>の中に直接たたずんで死んでいくことが幸せな死に方ではないか
7.<自由>への挑戦
『純粋理性批判』:自然界の原理についてのカントの考察(因果論)
『実践理性批判』:人間界の原理についてのカントの考察(意思論)
8.BOOK&MOVIEガイド
「世の摂理は人智をこえる」
●よかれと思ってやったことがとんでもない結末をもたらす。とんでもない結末が人々を不幸にするかというと、それもひと口にはいえない。すべては「時間」がたたないとわからない
■ 所在 ★★☆☆☆
市立J361ミ
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