2011年3月6日日曜日

【書籍】 坂井三郎 『大空のサムライ かえらざる零戦隊』 光人社 1967.5

宮本武蔵ばりの訓練法。

p.293 飛行機が墜落中、意識が朦朧としている中で、母の叱咤する声が聞こえた。
p.333 油漏れで油圧がゼロとなったが、何とか工夫して無事着陸した。
p.406-407 空戦に学んだ自己統御
人間は同時に2つ以上のことは考えられないといわれているが、私は0.何秒かずつずらしていけば、いくつものことをほとんど同時に考えることができると思っている。私は、地上、空中を問わず、訓練した。その結果、文章を確実に読み取りながら数学の計算をし、同意にラジオを聞き、そのうえ、人の会話の内容を聞きとり、それを頭の中で整理することさえ可能になった。反射的行動の訓練のため、仕事中にうっかり鉛筆を机から落としたような場合、ほとんど無意識のうちに手をのばして、鉛筆が床に落ちる前につかまえる。お茶やインキをこぼした場合でも、最小限度の時間でその容器から、お茶やインキのこぼれるのを防ぐ、そういう練習と、小さなミスも起こさない心がまえを常に訓練した。トンボやハエを素手でつかむ練習をした。この掴み方の勘が敵機を撃墜するとき非常に役立った。

■ 書籍情報入手先   ★★☆☆☆
  『松岡正剛の書棚』 第5巻(3) 中央公論新社 2010.7
■ 所在
  県立'76 地域サービス'84 市立書庫'68

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