2010年9月16日木曜日

【書籍】 山岸俊男 『日本の「安心」はなぜ、消えたのか 社会心理学から見た現代日本の問題点』 集英社 2008.2

安心社会は,メンバー同士の相互監視や制裁を通じて不確実さを解消していく。村社会。悪い評判を得ないようにする。
信頼社会は自らの責任で、リスクを覚悟で他者と人間関係を積極的に結んでいく。欧米の社会。良い評判を得ようとする。
日本はかつて安心社会であったが、今は、後者を目指すべきとしている。
何でも行政頼みは問題としている。正直者やポジティブな評価を得た人がトクをする社会にすべきとしている。
さらに、心理実験で実は日本人の方がアメリカ人よりも個人主義であることを明らかにしている。あくまでも、社会でうまく立ちまわるにはどう振舞えばいいと思われているかを行動規範にしている。
一読を薦めたい。

(参考文献)
ジェイコブス 市場の倫理 統治の倫理 日経ビジネス人文庫

■ 書籍情報入手先   ★★★☆☆
  『使える経済書100冊』 5.日本型資本主義の限界 池田信夫 2010.4
■ 所在
  8F社会科学361.4ヤ

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