2008年12月9日火曜日

【書籍】 ジャン・アヌイ 『アンチゴーヌ アヌイ名作集』 白水社 1988.8

フランスの劇作家アヌイの作品が3つ収録されている。
アンチゴーヌ ひばり 唖のユミュリュス
解説(岩瀬孝)によると、「戦後フランスでは、ド・ゴールと共産党を中心とする抵抗派が権力を握って対独協力者を粛正し、アヌイの友で右派の作家ロベール・ブラジャックが処刑され、アヌイは激しくこれに反対した。…従来のテーマに、『政治的不寛容』への嫌悪が加わってくる。左派的体制批判を旨とした日本新劇の主流派が、終始アヌイを顧みなかったのは理由があったのだ。」とし、日本では、浅里慶太氏が率いる劇団四季のみが演じてきたという。

アンチゴーヌはロミオとジュリエットと同様の粗筋だが、義憤のために死すことが違い、ひばりはジャンヌ・ダルクの話だが、最後の最後で助かるのだが、奇妙な滑稽感が残ってしまう。

■ 書籍情報入手先
  読書を楽しもう 岩波ジュニア新書 2001.1 北村薫推薦本
■ 所在
 県立図書館

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